親知らずの抜歯
親知らずとは、普通の永久歯が6歳~14歳くらいで生えてくるのに対して、20歳前後に生えてくることが多い大臼歯の一番後ろにある歯のことです。現代人は顎が小さいことがほとんどで、正常な位置にまっすぐに生えてくることが少なくなっています。
親知らずが横に生えているようなことも少なくありません。そのまま放置すると親知らずが痛み出し、日常生活に支障が生じることがよくあります。なにかとトラブルが多い親しらず、早めに治療したほうがいいでしょう。
親知らずと腫れ
親知らずは体が疲れているなど、抵抗力が落ちている時に腫れやすくなります。また、1度腫れると、時間をおいて再度腫れることが多くなります。親知らずの腫れは何度も繰り返したり、腫れるサイクルが短くなることがあり、その時は抜歯が有効となります。
症状は、周りの歯肉が腫れ膿や血がでたりします。またひどい場合には発熱・倦怠感がでたりします。
親知らずを抜歯したほうがいい場合
親知らずはまっすぐに生えてくれば問題ないのですが、斜めに生えてきたり、他の歯に引っかかって途中で止まってしまうことがよくあります。このような場合、歯みがきがしづらく、みがき残しも出やすくなることからむし歯や歯周病の原因となります。また、親知らずが他の歯を圧迫して、咬み合わせを乱すこともあります。特に下記のような場合は、抜歯をお勧めいたします。
- 何度も腫れ・痛みを繰り返し、その間隔が短くなったり、腫れがひどくなったり、痛みが強くなってきた場合
- 虫歯が神経まで到達していて、神経の治療ができない場合
- 親知らずが歯並びを乱す原因となっている状態で患者さん本人が、親知らずの抜歯のリスクよりも歯並びの保全を優先させた場合
親知らずの抜歯方法
治療に影響がないように、できる限り痛みを感じないように麻酔を行った後、必要に応じて歯ぐきに切開を加え、必要に応じて、歯を細かく割って抜きます。抜き終わった後は、切った歯ぐきを縫い合わせて終わりとなります。
治療回数は抜糸、消毒などで約3~4回かかります。
治療時間の目安としては
- 簡単な親知らず抜歯 10~30分
- 難しい親知らず抜歯 30~50分
親知らずの状態によっては大変短い時間で治療が終了することもありますので、カウンセリングの際にご説明いたします。
また、すべての親知らず治療において切開を行ったり、歯を細かく割って抜くわけではありません。そのような治療が必要な場合は、必ずご説明いたします。